マネーと国家と僕らの未来【読書メモ】
僕はたまに「どのくらいお金を貯めれば、お金から自由になれますか」といった質問を受ける。これは質問そのものが間違っている。お金の本質がまったくわかっていない。(はじめに/堀江貴文)
茂木健一郎さんと堀江貴文さんと金杉肇さんが、ビットコイン(Bitcoin)を軸に、お金やこれからの生き方について話し合っている本。
はじめに
第1章 多数決のマネー
お金は誰でも自由に作れる 堀江貴文
第2章 ビットコイン革命
未来をイマジンできる脳とは 茂木健一郎
お墨付きなんかいらない ハッカーズ
第3章 所有からシェアへ
好きなことして稼ごう 金杉肇
消える仕事、生まれる仕事 ハッカーズ
おわりに
付録 ビットコインの早わかりQ&A
堀江さんの本ということと、話題のビットコインの内容だったので購入した。冒頭の堀江さんの言葉にもあったが、お金について考えさせられる内容であった。
マウントゴックス事件に関して、
でも、この事件は取引所の破たんであって、ビットコインそのものに問題があったわけではない。ひどい誤解だ。
これは、知らなかった。報道を見た限りではビットコインは危ないなという感想しか浮かばなかった。だが、国家による保証のない通貨は、ちょっと不安を感じてしまう。まだまだ私も古い考えの持ち主ということなのかな。
文中で触れられていた、PayPalに関して。だいぶ前に聞いたことがあり、ネット上でお金のやり取りができるので、個人ネットビジネスに良さそうだなと思っていたが、現在は個人間送金が停止しているとのことであった。残念。
セキュアベース(安全基地)に関して、
心の安全基地があるから、子供は外の世界に出ていって探索できるという考え方。
この考え方は、大人にも適応できるという。
いろいろなことに挑戦するためには安全基地が必要なんだけど、自分のスキルや知識や経験を裏付けにしている人と、所属している組織とか肩書きに頼る人ではフレキシビリティが違う。
これは確かにそう思う。自分の価値というか、アイデンティティを自分の外側に置いてしまうのは危険なことだとつくづく感じている。組織等、自分の力の及ばないものに価値を置いてしまうと、外的要因に人生が左右されてしまい、振り回されるだけになってしまう。主体的に、好きなように生きていくためには、自分のセキュアベースを内側に設定する必要があると思う。
ムークというものがあるらしい。MITとハーバードの授業をオンラインで無料で見ることができるらしい。世界最高峰の講義を無料で聴講できるなんて最高すぎる。
【まとめ】
かなりリベラルな感じで議論されており、新鮮な考えに触れることができるのでとても面白い。一度読んだだけでは、消化しきれていない部分が多かった。
「国家発行の通貨が廃れて、何でもかんでもビットコインで決済」なんて時代は、まだまだ先だと私は思う。国の果たすべき役割は、しばらく小さくはならないと思うのです。